立ち止まって水を飲む

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告白記 遠足 バスの中で

 小学校4,5年の時

遠足に行くのに バスを貸しきっていた。

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前の晩から楽しみにしていた。

 

今までの遠足 人生の中で

ただ一回だけ 汚点がある。

 

それは、ゲロを吐いたことだ。

 

いや、吐いたんじゃなく 呑み込んだ。

 

口いっぱいになったそれ

回りにばれないように徐々に呑み込んでいった。

 

 今思うと

いや~  ばれていたんだろうな~」

 

平然をよそおい  ゆっくり、ゆっくりと・・・・

 

込み上げてくるそれを 少しづつ呑み込んだ・・・・

 

もちろん 呑み込んでいるときは

 

気持ち悪い・・・・

 

みんなにばれるのが  はずかしいし  屈辱的  だから呑んだ。

 

当時の10歳位の自分は知恵をしぼった。

 

どうやったら ばれないだろう。

どうやったら 注目されないですむだろう。

 

気配を消す。

 

「そうだ、息をひそめろ」

「何事もなかったようにしろ」

「できるだけ口をふくらませるな」

 

そうやって

もうひとりの自分がささやく・・・

 

なんだかんだ試行錯誤しているうちにバスは目的地についた。

 

「ほっとした」・・・

 

ほんのちょっと前にそれを呑みおえた自分は

何もなかったような顔を意識して作り バスから降りた。

 

外の空気がおいしく愛おしい。

 

今でもそのときの空気の気配を憶えている。

 

 しかし

「やっぱり あいつには ばれていたんだろうな・・・」

 

 

のちに知ったことがある。

 

車酔いするのは

耳のうしろにある

三半規管が緊張すると起こる現象らしい。

 

そうか、当時10歳位の自分は人といると早くも緊張してたんだ。

 

実感はあったけど・・・

 

やっぱり、根深いものを感じてしまう。

 

 

はずかしく

みっともなく

かくしたい

 

ことを急に  告白したくなった次第。

想像をさせて失礼しました・・・