「葛飾北斎は生涯にわたり93回引っ越しをした」
ことを知り、興味深く調べてみた。
晩年の北斎は破れた衣を着て、板を机にした。
離婚して戻ってきた娘とともに絵を書き続けた。そして、家が極限の汚さになると転居した。いまでいうゴミ屋敷。
75歳ですでに56回転居していたというが、それからさらに37回も転居していることになる。ここまでくると尋常ではないな。すごい!
転居をよくする人は旅行もよくするらしいが、回数がはんぱじゃない。同じ場所にいるのが耐え難い性質だったのかもね。
娘も父親と同じように行動を共にして絵を書き続けたのは、まさに親子。血筋。
北斎はそれほどまでに絵に打ち込んでいても
「ねこ一匹描くことができない」と涙した
そんな不完全な自分から脱皮したいという思いから転居し続けたじゃないかな。1日3回、引っ越したこともあるので、どんな家でもいいというわけではなかったと思う。
北斎は90歳で最期を悟った。
「天が我にあと5年の命をくれれば真正の画士になることができるだろう」と言い終わってあの世にいった。嘉永2年4月18日
明治維新の18年前。
その7年後、転居の狂画家北斎は日本ではなく、パリで印象派に大きな衝撃を与えることになる。
北斎そうだったのか・・・
以上。この辺で・・・