宮崎県出身の女性詩人で、1985年に第1詩集『黄昏国』が刊行されてから30年以上に渡り、多くの詩集や小説、日記風エッセイを世に出してきた銀色夏生さん。
温もりがある言葉や胸を打つ言葉を書くことで人気があり、多くの人々から共感を得ている。
今回は、そんな独特な言葉遊びも楽しめる銀色夏生さんの世界の中でも、選りすぐりの詩歌を少ないけどピックアップしてみた。
天国かと思った あの花畑
なだらかな丘に 一面のポピー
両手を広げ 空を抱く
月あかりの 枕もとで
涙をうかべて ねたふりをする
雨の中 雨宿り中です
今は雨だれをにらみつつ 迷っている所です
山は詩歌を拒まない 雲も水も星々も
拒むのはいつも ヒト
静寂と 甘やかな
沈黙に 鳥の声
手をにぎり 草の中
覚悟を 決める
やさしくするなら 最後まで
つめたくするなら 最初から
悲しみが人を強くすると誰が言ったのだろう
僕たちはいつもいつも
新しい悲しみに打ちのめされている
そこで、銀色夏生さんにあやかって2行詩を作ってみた。
弱ったときは 目をつぶり
あの人の言葉を 無理やり思い出す
宙ぶらりん ねてもさめても
心が 晴れず
あきらめている 俺がいる
あきらめるなという 俺もいる
物体はなくても 心の中には
いつも共に 生きている
とんぼが飛んで 草ゆれた
さかなを食べて 海もえた
さまよう わかるまい
ぼうぜんと ただよった
すきまに生きてる 雑草たちよ
花まで 咲かそうとするのか
以上。
今日はこの辺で・・・・
じゃあまた・・・・