変わる常識うつノートから
以前の読売新聞からの記事をピックアップしてみた。
うつ病は心のかぜのはずなのになぜ、長引くのだろうか。
うつ病が慢性化したり、再発したりする恐れがある深刻な病気だということは、日本ではあまり言われない。
しかし、米国精神医学会の診断、統計マニュアルによると大うつ病が完治するのは症状の3分の2で、残りは部分的にしか治らないか、まったく治らない。再発する可能性は高い。
2回目、3回目のうつ状態で初めて医師の診察の影響を受けることもあり、その場合、大うつ病の再発率が高い恐れもある。
確かに数か月という短期間で治る人も多く、「かぜ」という表現に妥当な面があるのも事実。しかし、うつ病も様々で、治りにくい場合があることを理解する時期にきている。
また、日本うつ病学会で、防衛医科大学教授の野村総一郎先生は、うつ病には、心の病気というよりも、脳の病気の面がある。脳内の神経と神経を結ぶ神経伝達物質の働きが乱れた状態だと考えられている。気の持ちようでは治らない。
慶応大学教授で精神科医の大野 裕先生は大変な病気だと伝えることは、患者にとっても医者にとってもつらいことではある。
しかし、大変だけど、根気よく一緒に治療していきましょうというメッセージを送ることが、これから大切になってくると思います。と言われている。
ちなみに大うつ病の再発率
1回大うつ病になった人が再発する割合は少なくとも60%
2回大うつ病になった人が再発する割合は70%
3回大うつ病になった人が再発する割合は90%
最後に、現在のうつ病をどうとらえたらよいでしょう。と聞いたところ野村先生は「気分の落ち込みや意欲の減退などが一定期間続くいろいろな病気の集まりと受け止めた方が、理解しやすいかもしれません。と言われた。
天地にわれ一人いて
立つごとき この寂しさを
君は微笑む
歌人 會津 八一「あいず やいち」
ではこの辺で・・・・
じゃまた・・・・